英紙ガーディアンは、FIFAが欧州スーパーリーグ(ESL)の発表前に、ESL側と提携案を協議していたと報じた。2020年10月付の内部文書に基づく内容で、インファンティーノ会長も協議に加わっていたという。
ESLは、レアル・マドリードやバルセロナ、プレミアリーグの有力クラブなど12クラブが2021年4月に創設を発表した大会構想。サポーターや各国リーグ、UEFAから強い反発を受け、発表から数日でイングランド勢を中心に離脱が相次いだ。インファンティーノ会長は同年4月20日、スイス・モントルーのUEFA総会で計画を批判し、「FIFAとして、その創設を強く否定するしかない。FIFAが反対していることに一切の疑いはない」と述べていた。
ガーディアンが入手した内部文書によると、その約半年前には、FIFAとESLの提携案が具体的に協議されていた。文書には、両者が少なくとも12年間提携し、大会の商業部門を運営する共同事業を設立する構想が記されていたという。FIFAは「WO1」というコードネームで記され、大会名を「WO1 SL」とする協議の意向がESL側にあったようだ。ガーディアンは「FIFAスーパーリーグ」への名称変更案だったと報じている。
計画では、FIFAに優先的な出資持分や特別な権限を与え、大会方式や日程の変更、連帯分配金の配分、最高経営責任者の任命などに関与できるとされた。ESLとは別に、クラブW杯の拡大版にあたる「世界クラブ大会」を毎年開く案もあった。3週間の集中開催によるノックアウト方式で、ESLと出場資格などを直接結び付ける構想だったという。
FIFAとESL側の協議が正式契約の段階まで進んだかは、明らかになっていない。
用語・人名メモ
- 欧州スーパーリーグ(ESL) — レアル・マドリードやバルセロナ、プレミアリーグの有力クラブなど12クラブが2021年4月に創設を発表した大会構想。
- FIFA — 国際サッカー連盟。ワールドカップやクラブW杯を主催する、世界のサッカーを統括する団体。
- UEFA — 欧州サッカー連盟。チャンピオンズリーグなど、欧州のクラブ大会を運営している。
- 連帯分配金 — 大会の収益を参加クラブ以外にも配分するお金のこと。今回の文書では、その配分にFIFAが関与できる計画だったという。
出典: フットボールチャンネル