リバプールFCがマージーサイド警察と合同でチケット転売(ダフ屋行為)の捜査を行い、組織的な転売に関わる資産132万ポンド(約2億2800万円)相当を押収、432人に永久出禁処分を出した。
リバプールの調査チームは警察の経済犯罪対策班と協力し、昨シーズンだけで約70万件のチケット登録データを分析した。狙いは単なる不正転売の摘発にとどまらず、違法なチケット販売で得た収益の資金洗浄(マネーロンダリング)を追うことだった。プレミアリーグのクラブと地元警察がこの形で連携した捜査は今回が初めてという。
押収された資産の一部は「犯罪収益法(Proceeds of Crime Act)」という、犯罪で得た収益を裁判所命令で没収できる英国の法律に基づいて手続きが進められている。これまでに2人が有罪判決を受け、別の1人が来月出廷予定とされる。押収資産132万ポンドはマージーサイド警察と内務省(Home Office)で分配される見込み。
チケット転売は、公式価格で買った(または不正に入手した)チケットを高額で横流しする行為で、正規に並んだファンが試合を観られなくなる問題として各クラブが対策を強めている。今回は分析対象が70万件規模、処分者数も432人と大掛かりで、クラブ単独ではなく警察の専門部署が組んだ点が特徴的な事例といえる。
用語・人名メモ
- チケット・タウティング(ticket touting) — 正規ルート外でチケットを不正に入手し高額転売する行為のこと。
- マージーサイド警察 — リバプールを含むマージーサイド地域を管轄する英国の地方警察。
- 犯罪収益法(Proceeds of Crime Act) — 犯罪で得た利益を裁判所の命令で没収できる英国の法律。
- 内務省(Home Office) — 英国で治安・移民・警察行政などを担当する中央省庁。
今回のような転売摘発が他クラブにも広がるかが今後の注目点。